NO1 マンションの購入を検討しております。中古を含めて、マンション選びのポイントなどについて教えて下さい

 選択のポイントは、第一には、その建物の施工の程度が良いものかどうかでしょう。その判別については、良識ある建築士に建物をチェックしてもらえば分かることですが、施工した会社が信用のある会社であれば、まず間違いはないでしょう。この件は、施工精度によって、建物の耐久性と、当然考えられる改修の時期と程度の問題が発生するためで、重要なことといえましょう。  
 
 
第二には、部屋の日照と間取りについててす。この件は建物を確認してもらえれば当然希望に合うものが判明することでしょうが、将来の家族構成の変化などにより、 間取りの変更など、改修工事を行う時にそれが可能かどうか、構造上のチェックもしておくべきでしょう。  
 

  第三には、設備関係のチェックの必要性でしょう。給水、電気の容量、ガスの安全性、空調の有無と設備の可能性など、また今後の生活機能に応じた対応が可能かどうか。このチェックは大変難しいと思いますが、建築士にご相談 いただければよろしいかと思います。
 
  その他考えられることは、マンションのグレードの問題や、買い入れ価値の妥当性などでしょうか。最近は、建築については技術革新の時代ともいえ、特に設備の発達は目覚ましいものがありますし、時代の変化により、間取りも機能性のあるニューファミリー向けの マンションもどんどんできているようですので、あなたの希望に合うマンションが見
つかることと思います。

 

 NO2 高齢の両親と同居することになり、三世代住宅を建てることにしました。老人のために二部屋の和室を確保する予定ですか、建物全体として設計上、高齢者向けで注意すべき点をアドバイスしてください。

 居室の部屋の位置ですが、日当たりがよく、風通しが良い方向に配置してあげましょう。

また、隣室はもとより、上部の部屋の騒音、震動も防げるように配慮してあげたいてすね。寝室は和室であっても、将来ベッドの置ける広さ(夫婦で八畳程度)が望ましいです。高齢になりますと、どうしても足腰が弱ってきますので、床のちょっとした突起 (例えば敷居、置き敷きのじゅうたんなど)でつまずいてしまうことがよくあります。廊下と和室の問の敷居、その他の段差はない方がよいでしょう。

 
洗面所、便所、浴室 などを近くに設けてあげたいものです。洗面脱衣室は、介護者の入りやすいスペース を確保してあげましょう。暖房の設備があるとなお親切ですね。浴室もやはり介護者のスペースは必要です。浴槽は入りやすさを考え埋め込み式や 和洋折衷バスとして、浴槽と同じ高さの台を設けたり、浴槽の周りに手すりを設けましょう。

  トイレは暖房便座付き温水洗浄便器にすると良いでしょう。十分な広さで手すりを設け、出入り口を引き戸にし、外からも開錠できるようにします。暖房を設け、急な 温度変化のないようにしたいものです。

 

 NO3 二世帯住宅について相談します。親元に帰り、親と同居することになりました。しかし、現在の親の住宅は二世帯が住むには狭すぎます。幸い、敷地は広いので住宅を 建て替えることにしました。両親もまだ元気ですし、親子とはいえ、妻の立場なども考えて、通常の住宅より、玄関や台所、ふろなどを別々な二世帯住宅がいいのではと考えています。二世帯住宅を建てるに当たっての留意点について教えてください。

 一般的に二世帯住宅は、その居住形態によって完全隣居型、部分隣居型、共同生活型に分けられます。今回の場合は別々に生活していた親世帯と子世帯が同居されるとのことですので、完全隣居型か部分隣居型を考えらた方が良いかと思います。

  完全隣居型は、同一棟でも別々に生活できるよう分離する方法で、平面的に分離するか、立体的(一、二階)に分離する手法が多いようです。この場合、お互いの生活のリズムやプライバシーが守れます。ただし、別々に設備やスペースが必要となるため工事費が高くなります。  

  部分隣居型は玄関、台所、ふろ、便所などを、部分的に共用する方法で、完全隣居型と比べると、親と子世帯の接点が多くなる分、お互いのプライバシーが守りにくい などの問題も出て来ます。  できるなら台所などは、分離された方が良いと思います。台所は主婦によって、道具の位置や使い方が違い、一緒に使用すると、もめごとの原因にもなりかねません。 出来るだけお互いのやり型を尊重し、別々に設置したいものです。  

  共同生活型は、従来からの形態で、二世帯ですべての共用スペースを使う方法です。しかし、基本的に重要なことは、居住型にとらわれず、自分たちがどのような関係 で住みたいか、両親を含めた家族で十分話し合い、明確にすることでしょう。また、 将来の家族構成の変化についても、十分考慮すべきかと思います。その上で、信頼できる設計者に相談されてはどうでしょうか。いろいろな知識やア イデアを実際のプランに反映させてくれるでしょう。家を建てるということは、大変な投資になります。それだけに入念な設計が必要で す。その設計によって投資した金額が生きもし、また、無駄にもなりますので、熟慮のうえ慎重に事を進めるべきかと思います。

 

 NO4 新築するマイホームの設計でいろいろ悩んでいます。思い切ってプロの設計事務所に依頼してみようかと考えますが、設計料は結構、高額になると聞いたことがあり、なかなか相談に行けません。弁護士費用みたいに基準となる相場があるのでしょうか。また、事務所の紹介などもしてもらえるのでしょうか。

 設計の依頼をする場合に考えておく点をあげますと、自分の考えている住まいについて
1イメージはどうするか
2全体の工事費はどのくらいかけられるか
3床面積はどのくらいを考えているか

などを出来るだけ詳しくメモしておいたら良いと思います。

 専門的に言うと、設計条件について、自分なりに勉強しておいてもらえば非常に助かります。

 設計料については、設計事務所によって、幅があり一概に言えませんが、設計料は、 その大部分が人件費から成り立っています。現在では、一級建築士で専業に設計をしている人は、一日当たり約二万五千円から三万円プラス事務所経費等を考えておくと良いでしょう。  

  また、設計事務所の選び方については、住宅になれた事務所を選ぶことが第一であり、建築士の個性についても検討した方が良いと考えます。事務所の紹介については、 三社くらいを推薦してもらい、個人的に話し合いをして、選択してはいかがでしょうか。設計料についても、直接に聞かれたら良いと思います。

  また、設計と同時に監理業務を依頼することをすすめます。設計事務所に依頼すると工事費が高くつくというようなことが言われますが、設計の本来の姿は、依頼者の要望を聞いて、費用的にもデザイン的にも依頼者が満足のいくよう努力することです。

 

 NO5 マンションが買い時だと聞きました。マンションを選ぶときのポイントをアドバイスしてください。

 快適で満足のいくマンションを安心して手に入れるにはどのように心掛けたらよいでしょうか。それにはまず、仮住まいか定住か、所有するか賃貸か、都市型か郊外型 か、低層か高層マンションか、親子二世帯居住を希望するか、など住まいに対する考え方を決めましょう。  
さらに地域優先か、価格か、間取りか、公団住宅を優先するかなど、何をポイント に探し選ぶのかを決めてスタートしましょう。  

  環境や価格の面からすれば郊外ライフの時代ですが、少しでも通勤通学などの時間を縮小したいのも共通の願いです。それは地図上の遠・近距離よりも、電車とか乗用 車を利用した場合の時間距離でチェックしてみることも忘れないでください。
 
  間取りの選択は家族構成から必要な広さを判断するのも大切です。夫婦と子供二人 なら3LDKとして七十五−八十平方伽ぐらい、永住志向で選ぶなら八十平方代以上 をおすすめします。マンションは将来増築不可能ですから、ゆとりのあるスペースを 確保するように考慮して選択してください。パブリックスペースとプライベートスペースが分離されプライバシーが確保され、各居室は採光、通風が良好であることが居住性の大切なポイントです。   
 
 
共用部分については、駐車場は全戸数の何割分か、近くに駐車場があるか、入り口 ホールやロビー、廊下、階段など非常時に対応できる広さやゆとりがあるか、エレベ ーターは居住者数に比して十分な基数が確保されているか、などもチェックポイントです。専用部分はわが家の部分ですから疑問点を残さないよう確認しましょう。給排水の配管ルートなどメンテナンスを必要とする部分も重視すべきです。ホームオートメーションシステムはどの程度か、そのほか防犯、防災などのセキュリティー 機能はぜひほしいところです。

 

 NO6 仕事が忙しく家造りに時間が取れません。建て売りで対処しようと思っています。建売住宅を購入する場合の注意事項を教えてください。また建て売りの場合、公的ローンを利用できるでしょうか。

 建て売りは土地・建物を一緒に出来上がった形で購入でき、予算も立てやすい半面、購入後、後悔している例も多く、購入前の十分な調査が必要です。   

  まず、自分の足と目で家族、個人の立場になって交通機関、日常利用施設の位置、周辺の騒音、悪臭、交通量など、なるべく平日に調べてください。   

  さらに、敷地は以前はどんな様子だったのか、盛土・泥沼のような場所の場合、造成工事が念入りに行われているか、建物の基礎への対応などについて、業者から十分な説明を受けてください。   また、雨水については、住宅団地全体の排水、敷地内排水ともにスムーズでないと、地盤がゆるみやすく建物の不同沈下の原因にもなりますし湿気も多く、冬寒く過ごしにくく、住まいの耐用年数も短くなります。汚水・雑排水の処理方法については必ず 確かめてください。  
 
  次に、敷地についてですが、用途地域に応じた建ぺい率などの法的制限があり、将来増築がどれくらい可能なのかも知っておく必要があります。敷地に接する道路の種 類、幅員、将来計画、拡充の有無、法的制限などを調べ、私道の場合は所有形態につ いて確認してください。  

  さて、建物ですが、建築確認許可書を確めてください。本体は見かけより構造を中心にチェックすべきです。柱など、室内外に露出している構造材がしっかりしているか、また造作工事はすき間などがないかでほかを推察します。さらに、同じ業者の現在、工事中の現場を見せてもらうのも一つの方法です。設備 も種類・機能の確認は必ず行う必要があります。  

  資金計画についててすが、公庫では公庫融資貸付と表示の「優良分譲住宅融資」と公庫融資利用可と表示の「建売住宅融資」があり、いずれも年金と財形融資は併用できます。それ以外は、年金・財形の単独利用で民間の住宅ローンに頼らざるを得ません。この点は建設販売業者にしっかり問い合わせてください。  

  最後になりましたが、実績と信用があり、アフタサービス態勢のしっかりした業者 から購入することを薦めます。建売り住宅は、実質本位、構造本位で見つめたいもの です。

 NO7 娘がピアノの練習をするため、隣近所への騒音が気になります。ピアノのある部屋だけ防音工事をしてもうおうと思いますが、留意点などを教えてください。

 騒音の原因は、壁や天井などを音が通過して聞こえるからで、早い話が音を通さな い材料を使えば良いわけです。コンクリートや鉄板など、硬くて厚みのあるものほど 良いとされていますが、木造住宅では簡単に使えませんし、音を通さない代わりに反 響もひどく、中にいる人が耐えられません。そこで、表面にはある程度音を吸収する 材料を張り、その裏に音を遮る材料、その次にまた吸音材というように、軽い材料を 組み合わせて使います。  

  防音材としては、使いやすさ、材質、厚み、価格など制約がいろいろあり、完全な ものはないようですが、吸音ボード、石こうボード、遮音シート、グラスウールなと、各製品を重ね合わせて使用するとよいでしょう。天井も同様にし、床にも遮音シート、グラスウールを入れてください。また、サッ シを防音に換えることも忘れないで下さい。組み合わせにも、簡易なものから、高度なものまで、数種ありますから、予算を考 慮して、施工業者と良く打ち合わせをして下さい。

 

 NO8 よく外壁を塗装すると木造家屋が長もちするといわれますが、建ててから何年ぐらい経てから塗装するといいのでしょうか。また、業者に委託する場合の注意事項を教えて下さい。

 一概に木造家屋といっても、多種多様であります。また、塗装する場合の下地が何でできているかによっても違って来ますが、今回のご質問は恐らく、外壁が建材で造 られた最近の建築ではないかと思われますので、今回は外壁の塗装について説明しま す。

 塗料は建築材料の中にあって一番進歩の激しい材料です。一般に塗料とは物質の表面に塗布し、皮膜を形成することによって、その物体の保護をすると同時に美化を発揮するという目的をもっています。 また、塗装の構成には、塗膜をつくるための成分(塗膜形成要素)と。塗膜にはならないが塗膜の形成を助ける成分(塗膜形成助要素)から成り立っています。塗膜に 色を与え、塗膜の機械的な性質を向上させる目的で加える粉末成分を顔料といいます。 顔料を含まないものはクリアーかワニスと呼びますが、この部分を組成面から展色剤 (ビヒクル)といいます。一般に顔料を含む塗料は展色材を作り、次にこれに顔料を 分散させて作ります。  

  外壁がモルタルなどの場合は、アクリル樹脂系エマルジョンに砂を入れて吹き付ける場合、これをリシン仕上げといいます。また、石綿スレートなど平滑面に仕上げたい場合は、アクリル樹脂系エマルジョンを刷毛で塗布します。いずれにしても、種別 としてはアクリル樹脂エマルジョン系がよいと思います。
これらのことを頭に入れて、 業者と話し合われるといいのではないでしょうか。  

  もう一つの質問の何年ぐらいで塗装したらよいか、ということですが、この建物の 立地条件によってかなり異なってくると思われます。交通が激しく排気ガスなどの多い所、または海岸など塩分の多い所などでは、外壁もかなり傷みやすくなります。一 般的には五、六年ぐらいで塗り替えられたらよいと思います。
 

 

 NO9 建築後二十年たつ木造二階建てリシン壁の自宅ですか、最近、屋根瓦(土瓦)の傷 みが目立つようになりました。素人でもできる修理方法はありませんか。土瓦は最近  では入手が難しいとか。ほかにどんな瓦の種類があるのでしょうか。その特徴と費用を教えてください。

 二十年経過している屋根瓦であり、表面がいわゆる「ハネられる」という状況と思われます。   普通、修理方法としては、傷んだ瓦を抜きとり、新しいものに差し替えるのですが、他の瓦を破損させたり、かみ合わせ部分を緩ませてしまったりし、かえって漏水の原 因を作ってしまう恐れがあります。瓦職人さんに見てもらい補修することをお勧めし ます。

 次に土瓦についててすが、土瓦とは昔から製造されている素焼き瓦の意味かと思いますが、現在でも製造され入手できます。ただ、窯も改良され質が良くなっていることと、寸法が二十年前より大きくなっており、部分補修するには、瓦を削り合わせて 大きさを整えなければなりません。  

  瓦の種類ですが材料、焼成方法、形状、産地、使用部分などにより非常に多種のため、代表的な分類だけとします。  
1材料による分類 粘土、厚型スレート、セメント、金属瓦など
2焼成方法による 分類 いぶし、塩焼、釉薬瓦なと
3粘土瓦の形状による分類 和瓦(平、桟、唐草瓦 なと)洋瓦(S、フランス、スペイン瓦など)
4生産地別による分類 石州、三州、 菊間、京瓦系。

以上の各種瓦の特徴は、色つや、焼きむらによる味、耐候性、防水性、葺き方など にあり、また費用も一平方メートル当たり三千円−九千円と多種多様のため、より詳細に は専門家にご相談ください。

 

 NO10 タイル張りのふろがもるようになったため、ユニット・バスに切り替えようと思っ ています。ユニット・バスのメリット、デメリット、据え付けの際の注意点などにつ いてお教えください。

 今日、建築業界は好景気で、建築ブームの影響のため、熟練した職人とその後継者が不足している状態てす。そこで、ユニットバスの利用を考える方もおられるようです。

浴室をつくろうとする場合、在来工法とユニット工法(組立式浴室)の二種類が
あります。  

ユニットバスのメリットとしては、
1品質は、職人の技能による部分がないため均一である
2保温、防水性能は、自立構造のため、優れている(特に二階以上の部分 に使用する場合、防水性能がよい)
3工期は、大幅に短縮される(ユニットバス取り 付けは二日ぐらいで済む)
4防蟻(ぎ)性(白アリ被害の防止)に優れている
5清掃、 管理が容易である
6予算により、いろいろのタイプの浴室を比較検討できるというよ うなことが考えられます。

これに対し、デメリットとしては、自由な寸法、形状、材質ではできないことです。人間が浴室に求める入浴感は、個人差がありますので、よく検討されて利用されるとよいと思います。

     (以上参照 社団法人 茨城県建築士事務所協会 住宅なんでも相談 Q&A)